日本の安倍晋三前首相は28日、自身が台湾産パイナップルを手にした写真と共に「美味しそうなパイナップル」とのメッセージをツイッターに投稿した。台湾南部・高雄市農業局によると、このパイナップルは、同市南友農青果生産合作社によって輸出されたものだという。高雄市は数年来、アジア最大規模の日本の国際食品・飲料展示会「フーデックスジャパン」に参加し、台湾パビリオンで農産物をPRしている。
安倍前首相はツイッターに、「今日のデザートはパイナップル。とっても美味しそう。」とのメッセージを投稿、満面の笑みでパイナップルを手にした自身の画像が添えられた。画像にはさらに、「台灣鳳梨（台湾パイナップル）」の文字が印刷されている段ボールが写っている。
農業局は画像のパイナップルが高雄市南友農青果生産合作社によって輸出されたものだと明らかにした。農業局によると、高雄特有の土壌と水質によって、糖度の高く果汁の多い緻密な果肉を持った芯まで食べられるパイナップルが栽培できる。さらに、高雄市は近年、農業団体に対して設備、技術、収穫後処理手順などの向上を推進したため、高雄産パイナップルが日本市場からの需要に供給が追いつかないほどの人気商品になっている。
高雄産パイナップルの価格はフィリピン産の2倍になるが、それでも店に並ぶとすぐに売り切れるほど人気を集めている。その上、台湾農産物のブームが続いており、高雄から日本に輸出されるパイナップルは今年、例年の2倍に伸びている。
台湾農産物のさらなる販路拡大、開拓を目指す農業局は、高雄市が日本山形県とのビジネスマッチングに成功し、高雄産パイナップルの大量購入が決まったことを明らかにした。その第一便が先ごろ現地に到着、開封後すぐに食べ尽くされた。そのほか、岩手県からも高雄市内門区農会（農協）へ7トンのパイナップルの注文が入った。日本各地で、台湾パイナップルの共同購入ブームが巻き起こっている。高雄市はこのブームが玉荷包ライチのシーズンまで続き、引き続き日本市場におけるシェア拡大を望んでいる。